死んでも元夫には渡したくない!悩める親権の行方【ママ行政書士の相続遺言相談室①】 by まえだあい

   

みなさまご無沙汰しております、まえだあいです。

仕事に復帰してから毎日忙しくてなかなか更新できず、申し訳ありませんでした。

なんとか生活リズムを整えて頑張っていきたいと思います!

さて、育休も終わったことですし、せっかくなので本業である相続遺言専門の行政書士としてこれからいくつか記事を書かせていただこうと思います。

【親権者が亡くなっても元夫に親権が当然に移るわけではない】

離婚してホッとしたのも束の間、今度は自分がもしも死んでしまったら子供たちはどうなるんだろう…と心配になったお母さん。

『絶対に親権を渡したくない!』という断固たる決意に、離婚理由が垣間見れるような気がしますね。

 

【親権者が亡くなった場合、未成年後見人が選任される】

もしも親権者が亡くなってしまった場合、離婚した元配偶者に親権が当然に移るわけではありません。

親権者が不在であるとして未成年後見人が選任されることになります。

 

【親権者が遺言書で未成年後見人を指定している場合、親族からの申立ての必要がなくなる】

一般的には親族から家庭裁判所へ未成年後見人選任の申立てを行い、家庭裁判所が適任者を選びますが、親権者自らが遺言書で未成年後見人を指定している場合は申立ての必要がありません(破産者など後見人として認められない場合もあります)。

ただし、未成年後見人が指定されているからといって、元夫側からの親権変更の申立てを妨げるものではありませんのでご注意ください。

申立てがあった場合は、家庭裁判所が子どもの利益のために最終的な判断をします。

 

【遺言作成は感情的にならず、一旦時間を置いてから】

余命宣告を受けているなどの急を要する場合を除いて、遺言作成は離婚の直後ではなく、少し時間が経ってから作成することをお勧めします。

暴力をふるうような夫だったのならともかく、夫婦間の性格の不一致やすれ違いなど、子どもにとって関係のない部分が離婚理由の場合は、冷静になれるまで時間が必要です。

元夫憎しで感情的な遺言を作ってしまうと、子どもにとって何が最善の選択であるかを見失いかねません。

子どもの幸せを一番に考えた適任者を選ぶようにしましょう。

 

【未成年後見人の指定の例文】

遺言者は、未成年者である山田健斗(平成20年7月1日生)の後見人として、次の者を指定します。

  住所  大阪府大阪市◯区・・・・

  職業  会社員 

  氏名  山田 浩

  生年月日  昭和50年6月20日生

 

上記のような文章を、遺言書の中に記載します。

自筆でも問題ありませんが、自筆証書遺言の場合は要件が満たされておらず無効となってしまう場合がありますので、公証人に作ってもらえる公正証書遺言をお勧めします。

また、遺言を作成するのであれば、未成年後見人の指定以外にも財産の相続方法など、ぜひ同時に検討してみてください。


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作者:まえだあいさん


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