忘れられない小さなおにぎりと、母親の言っちゃダメな言葉【一人目と二人目・平等な育児③】 by 林山キネマ

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結婚式のめでたい日に、私はちょっと浮かれていたのでしょうね。

 

 

軽々しく「いいな~」って言わなければよかったと後悔しました。

母は厳しい口調で、食べないように私に釘を刺したのです。

いやいや、そこまで意地汚くないし!と思いましたが、めでたい日に変な雰囲気になりかねないので言うのは避けました。

 

でも、後々になってもこのおにぎりのことを思い出し、「あんな風にしてもらえるのって、いいことだなぁ」と何となく覚えていたのです。

羨ましくてギリギリしてしまうということはありません。ただ少しだけ寂しいような感覚になりました。

 

◆そして数年後、母の本音がこぼれ…

 

それから何年か経ち、何気ない日常会話の中から妹の話になりました。

 

 

母!それは普通なら口に出して言っちゃダメなヤツ!!

しかも、たぶん一番聞かせたらダメな相手に向かって言ってるよ!

 

うちは私と妹の二人だったので、私は旦那を婿養子に迎えています。そこまでしていて、それを言われてしまうと、気持ち的に本当にどうにもならないのです。

実母はどうしてこういうことを口に出せるのか…私が彼女にとって『それくらい言って、傷ついたとしても構わない存在』だったのかもしれません。

それでも、妹に対して悔しい感情は一切沸きません。「そんなに妹が可愛かったのかぁ、やっぱりなぁ」と、なんとなく納得しました。

私のなかで実母への執着が薄れ、実母の「彼女らしさ」をよく知り、慣れてしまったからだと思います。

 

【私のためにおにぎりを作ってくれる人】

 

義母さんとの日常会話で…

 

 

義母さん、どうしてこんなに優しいのでしょう?

そして義母さんが育てた旦那もとても優しいです。

 

旦那ももちろん小さなおにぎりの話を知っています。

私が朝寝坊をしてお弁当が作れないとき、旦那が時間に余裕があると自分でおにぎりを握って持っていくことがあるのです。

その時にご飯が少し余ると、私のために小さいおにぎりを作ってくれるのです。

…作った人がその場で食べてもいいと思うのですが、あえて小皿に載せて置いておいてくれます。

 

私にとって小さなおにぎりを作ってくれる相手が、必ずしも実母である必要はありません。ほかの人でもいいのです。

幸いにも私には、二人もいたのです。

 

私の実母に対しての感覚は普通の人からしたら、おかしいのかも知れません。

私がそんな感覚になっていくまでの流れを次回に書きます。

 

☆次回につづきます!

 

 ◆今までのお話

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