どうしようもない毒母と縁を切らない理由は…【毒母と過ごした産褥期⑤~最終話~】 by うにわさび

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ふえふえとぐずっていたのに、鼻の頭を撫でただけですやすや眠りについた娘。

小さなおでこが可愛くて、切ない気持ちになりました。

母から私もそうだったと聞いた時はふーんって感じでしたが、この時は「この切ない気持ちを母も感じたのかな。」と思い、嬉しく感じたのでした。

 

今はスマホが普及し、育児に関しても家事に関してもすぐに調べることができます。

情報に溢れているので、取捨選択をする必要はありますが、母の時代は今よりきっともっともっと精神的に閉鎖感のある環境で子育てをしていたんだろうなと思います。

(母には友達もいなけりゃ親とも仲良くなく、父も帰りが遅かったのです)

不得意な家事と私のお世話をする日々はきっと大変なことが多かったのだろうなと思いました。

 

いつしか母は私に対して歪んだ愛し方をしてしまい、私が苦しんだことは紛れもない事実ですが、母なりに頑張っていたことも事実なのだろうと思います。

頑張ってたから何しても良いというわけではないし、だから許そうという話ではないですが、この時は自分が傷付ける意図を持って人を傷付けたことを反省すべきだと思い仲直りしたのでした。

 

性格の悪い母だけが問題視されがちですが、育児に参加しなかった父や周りの環境にも問題があり、大きく見ると母も不憫な面はあるのです。

なにより、母は私にひどいことをしてしまった認識はあり、それなりにですが反省(してるとは言い切れませんが)のような感覚は持っています。

今はそれだけで母に対しての恨みは薄らぎましたし、母はひどく幼稚な人間ではありますが私のことは好きなのです。

私は母のことを尊敬はできませんし信頼もしていません。けど、嫌いではないし可愛さも感じています。

わがままでどうしようもない母ですが、これからも悪いことは悪いときちんと伝えながら、母をそれなりの距離で見守っていきたいと思っています。

 

どんなに迷惑だったり、不愉快なことがあっても縁を切らずにこれたのは、家族だからではなくて母が私を好きでいてくれたからだと思っています。

愛情をもらった経験があったからこそ、精神疾患などの辛い出来事を乗り越えられたのだと思います。

これからも母から反面教師としてだったりシンプルに良いところだったり、色々な何かを学ぶことが多いだろうなと感じていて、私は今の関係が結構嫌じゃなかったりするのでした。

 

おわり

~第1話はこちらから~

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