母が唯一覚えていた体罰。私がとった『ある行動』が父の逆鱗に触れることに…【大人は覚えておけない④】 by 渡部アキ

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私は他にも習い事をしていましたが、自分で「やりたい」と言ったものでなくても割とちゃんと通っていました。

勝手にサボったりすることもなく「あまりやりたくないなあ」と思っていても頑張っていたと思います。

 

しかし、スイミングだけはどうしても嫌でした。

夏の間は、近所の海や市民プールなどに毎日友達と遊びに行ってたので、泳ぐこと自体は好きでしたが、潜ったりバチャバチャ遊ぶことが楽しくて好きだっただけで、クロールや平泳ぎで泳ぐことには全く興味がありませんでした。

スイミング教室では、バチャバチャ遊ばせてもくれないし、興味のない泳ぎ方をみっちりやらされる事は、子どもながらに分かっていたのです。

 

なによりこの頃は「どうして私に何も言わずに勝手に決めてしまうのか」という反抗心も現れてきていました。

 

「このまま素直に水泳に通ったら、また勝手に何かを決められてしまう」

そう思った私は、「行きたくない」と何度言っても聞いてもらえない親に対して「隠れる」という選択をしました。

隠れる以外の選択肢は子どもの私には残されていなかったのだと思います。

 

 

しばらく隠れていると送迎バスの迎えの時間になりました。

母が私の名前を呼んで一生懸命家中探しますが、うまく隠れていたので見つかりませんでした。

そのうち「待たせるわけにもいかない」と、バスには先に行ってもらったため、私はスイミングの初回に行かずに済み、ホッと胸を撫で下ろしました。

きっと怒られるだろうな…そう思いながら恐る恐る隠れていた場所から出て来ました。

 

世間体をめちゃくちゃ気にする親なので、バスを待たせて人様にご迷惑をかけて、隠れて自分勝手なことをして…ときっと思ったことでしょう。

 

その怒りはすさまじく、この後は地獄絵図が待ち受けるのでした…。

 

 

つづく

~第1話はこちらから~

 

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