気持ちの整理のため久しぶりに見に行った実家。そこにあったものは…~父を見に行く姉妹~【バラバラになった家族㉘】 by ワンタケ

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以上「父を見に行く姉妹」でした。

 

【嫌いなら見に行かなかった】

 

前回の友人の父の話を書いてから、今回これを書いて気付いた事は「父を嫌いなら見に行かなかった」という事です。

私達姉妹はやはり、父を好きだという気持ちを捨てきれなかった。

何も期待せずに実家へ向かったようで、心のどこかで「楽しかったあの場所で、今も案外父は楽しく暮らしている」という理想を無意識に思い描いていたのではないかと思います。

でもどうでしょうか?
楽しく暮らしている父も、不幸に暮らしている父も、どちらもまだ受け入れられるような心の準備はできていなかったはず…。

その時の私達には、「まだ父が生きている」という事実だけで充分でした。

 

ちなみに母も一緒に行くか誘いましたが、「アンタ達が行くのは構わないけれど、私は絶対に行かないよ!」と言っていました。
妻と子では感じ方が全く異なるので当然だと思います。

母は「別れた夫」にはもう一生関わりたくないのだと思いますが、我々姉妹にとっては「素晴らしい幼少期」を一緒に過ごしてくれた唯一の父でした。

 

【足がすくみがちな妹】

 

「素晴らしい幼少期」を一緒に過ごしてくれた父ではあるものの、その後半にはトラウマの数々を我々姉妹に植え付ける結果になってしまったマイファザー。(語呂が良くてどうしても我慢できなかった)

特に大事な思春期を父と共に暮らしていた妹には、トラウマが重すぎたのか足がすくんで立てなくなってしまいました。

妹は恐らく私よりも感受性が強く(或いは私が鈍く)、別の日に一緒にスーパーに行った際、冷凍コーナーの「豚の耳1kg袋詰め」を目の当たりにした途端に足がすくんで立てなくなった事もありました。

冷凍コーナーを通る度にヨロヨロする妹を見て「なんか大変だな…」と思った事もありますが、妹は動物やキャラクターを愛でる感受性もまた人一倍なので、好きな物に埋め尽くされて幸せをもりもり感じて欲しいなと日々思っています。

お互い離れた地に住んでいて長引くコロナ禍…大好きな妹に会えなくて、私もそろそろ足がすくみそうです。

 

さて、「父がどうやらまだ実家にいるらしい」事を確認した我々でしたが、それからしばらくして妹からメールが来ました。そのメールに添付されていた写真は…。

という訳で次回「消滅した実家」に続きます。

以上、ムスコの大好物である豚の喉軟骨を解凍中のワンタケがお送りしました!

 

 

つづく

 

 

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