【自閉症】小3の息子がドッチボールで見せた成長と周りの人の言葉に母は??『息子は自閉症。ママのイラスト日記㉞』

   

こもたろが通う小学校で、3年生の学年集会がありました。
年に1度あるこもたろの小学校の学年集会は、保護者が集まり、児童と一緒にレクリエーションを行います。

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正直なことを言うと、私は毎年、この日が憂鬱です。本音を言えば、行きたくない。こもたろが成長しているとは言っても、発達において、他の子とは相当な開きがあります。

他の保護者の方たちからはどう見えてしまうのだろう。不安にもなります。
集団行動を苦手とする子ですから、こもたろにもストレスがかかります。

ですが、先生と相談し、こもたろにはこの集会に参加できる力があるし、またこういった経験は後々、人生の糧になるだろうということで、本人に無理がかかりすぎないことを前提に参加しています。
私としては少し大げさかもしれませんが、気合いと覚悟をもって臨んでいます。それと勇気も。

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今年の学年集会の内容は当日、その場で伝えられました。ドッジボールでした。「しまった」……。こもたろはルールを知りません。
その場でなんとか簡単にルールを説明しました。「ボールが当たったら、外に出て休みます」
第1試合は児童だけでの試合で、保護者は参観です。

こもたろはボールを果敢に取りに行っていました。
積極的に参加しようとするその姿に正直ビックリしつつ、内心は「行かないで」と叫んでいました。
案の定、ボールをキャッチすることはできず、当たってしまいました。

ボールに当たったので外野に出なくてはいけません。
しかしまだルールが理解できていないこもたろは「ぼくはまだやれる」と中に留まろうとしました。

私は走ってこもたろの元へ行きました。「ボールが当たって落ちたから、外に出るんだよ」

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こもたろは悔しかったようで、グーにした手で目を抑えて、涙が出ないようこらえていました。
これは昨年にはなかった反応で少し驚きました。
てっきり、「わーん」と泣いて、遠くへ逃げてしまうと思っていたので……。

彼を外野まで連れて行き、「こもたろは外に出たけど、負けじゃない」。
ーー私は励ましました。
その時、周りにいたお友だち数人が「こもたろくん、頑張れ」「大丈夫だよ」と声をかけてくれました。
その言葉がありがたくて、私は泣きそうになるのをグッとこらえました。

試合が終わりました。
勝敗を決するために外野の人数を数えます。
「外野の人は立ってください」とアナウンスがありました。
こもたろは悔しさで立てなかったので、私が支えて立たせました。

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そして次の試合が始まりました。
今度は親子混合です。私は少し安心しました。
一緒にいれば、ボールから守ってやれる。当たらずに済むかもしれない。
「こもたろはボールが取れないから、ボールが来たら逃げよう。お母さんも一緒に逃げる」と伝えました。

するとこもたろは「ボールにあたると、ちきゅうがこわれる?」と聞いてきました。
なんともおおげさな話になってきましたが、でもそれで納得するのならと「そうだよ」と返事をしました。
こもたろは納得したようで、ボールがきても取りに行くことはなく、一緒になんとか逃げ切りました。

試合が終わって、ほっとひと安心し、緊張が緩んだ時、クラスのお友だち、そして保護者の方たちが「頑張ったね」と声をかけてくれたので、私は何度も感謝の気持ちを伝えました。

帰宅すると、疲れがどっと押し寄せてきて、精神的にヘトヘトになりました。

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きっと来年もまた大変だろうな。
それでも毎年少しずつ成長している我が子の姿を見るために、来年も私は学年集会に参加するでしょう。

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