じーじにカミングアウト出来ずにいる理由【我が家の自閉症長男あー、カミングアウトについて①】 by よいこ

   

【支援学級に在籍するあー】

我が家の長男あーは自閉症と注意欠陥障害です。

明るく穏やかで、一見「普通」に見えるあーですが、

突然大きめの独り言が出たりとか、

音や状況、触感などにこだわりが強かったり、

お友達とうまく交流できないなど、

いわゆる「普通」の子と馴染むのに時間がかかるだろうし、

集団行動が苦手なこともあり、

小学校は少人数制の支援学級を選択し、毎日楽しく登校しています。

でも実は、うちの父…あーのじいじは、そのことを知りません…。

そう、今回からのテーマは我が子の自閉症についてのカミングアウトのお話です。


【昭和のカタブツじーじ】

私は普段夫の転勤で実家から遠い場所に住んでおり、

帰省できるのは年に一度か二度。

じーじばーばに会えるのもその頻度なので、

多少不思議な行動があったとしてもそこは可愛い孫。

じーじもばーばも孫ふたりも、

お互いに会えるのを本当に楽しみにしています。

 

ところで、私の父は、超難関大学を卒業し、県庁に入庁し、定年まで勤め上げたいわゆる典型的な地方のエリートです。

昭和の地方のエリート=カタブツ

そのイメージが服着て歩いているのがまさにうちの父。

我が家に自閉症の子なんて生まれるわけない、

こんなに喋れて記憶力がいいのに障害児なわけない。

ともすればより酷い差別的な発言すらしてしまう可能性がある、

それが昭和のカタブツ…。

 

はっきり父からそのような意見を聞いたわけではないし、

他ならぬ可愛い孫のためなら、考え方を変えてくれる可能性もなきにもあらずなのですが、

 

でも、年に2回しか会わない孫が「自閉症」だという重い事実を、教える必要があるのか。

見る目を変えて、考え方を変え、受容を強要する、という一連の流れを老いた父に強いること。

 

それは効率を考えても得策ではないのではないか。

 

と、いろいろ考えて今はまだ言わずにいます。

 

とはいえ、言わないだけで隠してもいないので、

あーが自ら支援級のお友達のお話をしたり、放デイのお話をしたりすることを止めることはしません。

さてはてこれからどうなっていくんでしょうねえ。

カミングアウトしない!と決めているわけではないので、もしかしたら言うことがあるかもしれないし、ないかもしれない。

でももしカミングアウトすることがあっても、

私だけは堂々としていたいな、と思います。

あーのためにも、父のためにも。

私にとってはかけがえのない、大事な二人ですからね。

 

◆今までのお話はこちらから

我が家の自閉症長男あーくん、危機一髪。シリーズ
第二子帝王切開出産物語。シリーズ
第一子帝王切開出産物語。シリーズ
逆子物語シリーズ。
転勤族ゆえに…子連れフライトデビュー!シリーズ

⇒よいこさんの作品をもっと読みたい方はこちらから
⇒ブログ 地獄でなぜ悪い。~自閉症&ADD長男との待った無しDAYS


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