ヤンキーママからセレブママ‼︎息子のイギリス留学を通して知った人種差別② by 鈴木セリーナ

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息子との会話

母「息子よ。きみはイギリスに残りたいのだよね?」

息子「うん」

母「今回たしかに、きみは悪いことをしたんだとおもうんだけど、なんできみはすぐに退学になるのに他の子は退学にならないんだと思う?」

息子「わからない」

母「これは人種差別っていうもんなんよ。日本人は不利なんよ」

息子「でもみんな普段は仲良しだよ?」

母「そう。だけど、こういう風に何か事件が起こった時、排除される優先順位が、私たちの人種は高いってこと。それは今回のことでわかっただろう?」

息子「うん」

母「それでもきみはイギリスにいたいのかい?」

息子「うん」

母「じゃ、何か起こった時に人種差別という問題に直面するということを認めたうえで、うまくやっていくんだな。人種差別については、排除に向けて世界各国で様々な運動が行われているけれど、今すぐこの国を、とか世界を、私たちだけのちからで変えることは不可能だろう。それでもここに居たけりゃ、あんたがうまくやっていくしかないね」

息子「…わかった」


発達障害を持つ息子は言葉数が少ないため、何を思ったのかは言いませんし、聞いても答えは返ってきませんが、

あれから数年―――


息子は新しい学校に転向し、ルームメイトとたまに喧嘩することはありますが、大きな問題を起こすことは無くなりました。

あの時、私たち親子が目の当たりにした人種差別という問題は、息子の心にも深く刻まれ、彼が現実を認めて成長するきっかけとなったことは、いうまでもないでしょう。

 


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